028_ニューロン
超能力とは(原理)


 超能力はなぜ存在するのか?
 人間が超能力を持つことができるのは、その超能力の前提となる現象や場が宇宙に元々備わっているからであり、宇宙に内在していないものはどのような形であろうと顕在化するこはない。
 もし紫外線や超音波を感じることのできる超限能力を持った人がいたとしても、紫外線や超音波は宇宙に備わった物理現象であり実体があり、そのような実在する現象を知覚できる能力を有しているということにすぎない。観測機器を使えば紫外線も超音波も計測することができるわけで、通常の人間はそのような知覚器官をもっていないがゆえに知覚できないにすぎない。

 超感能力のひとつである透視についても同様である。通常の人間は密閉された鉄の箱に何が入っているかを離れて見ることはできない。しかしながら、人工的にX線とか更に高いエネルギーの電磁波であるガンマ線などを使って計測機器を用いれば、中身を見ることができよう。このような人工的な操作をしなくとも、雷が発生すればX線もガンマ線も自然発生しているし、物質を簡単に通り抜けることができるミュー粒子やニュートリノなどの高エネルギーの宇宙線は常時宇宙から地球に放射されている。
 従って、鉄の箱の中身にもこのような自然の電磁波や素粒子が通過しており、中身に関わる情報を箱の外にまで持ち出している。要は、中身に関する情報は箱の外に漏れているわけで、その情報を人間が知覚できて再統合することができるのであれば超感能力があるということになり、透視できるということになる。
 また、鉄の箱の中身を知る別の超能力によるアプローチもあり得る。必ず誰かがこの中身を箱の中に入れたわけで、その人間はこの中身を知っている。この人間の思考を読むことができる超感能力が使えるのであれば、この中身が何かを知ることができよう。
 この場合、中身を入れた人間がこの中身のことを思考すると脳の中では複雑な電流が発生しそれにより極々微弱な脳波が脳の外に漏れてくる。もし、離れていてもこの脳波を知覚できてなおかつこの電磁波による情報を再統合する能力を持っているとすると、相手の思考が読めるということになり、中身が何かということも知ることができることになる。このような超感能力(この場合はテレパシー)によっても中身を透視できることになる。

 超能力が存在する前提として、宇宙にそのような現象や場が内在しているからと前述したが、実は、もうひとつの前提がある。それは人間という生命体がこの宇宙の中に誕生したという現実である。
 物理的な実体である宇宙の中で、その宇宙の物理的な法則に則って生命が誕生し、その生命体が高度に進化して人間が生まれた。その宇宙の一部としての人間は、本来物理的な存在である宇宙にはなかった精神活動を行う存在となった。この精神活動は、宇宙の法則に基づいて形作られた有機化合物、タンパク質、DNA、細胞、と次第に進化してきた生物としてまた生命体として、感情発露や思考活動を行うことのできる場として誕生した脳やその周辺器官によって可能となった。このような精神活動を行うことができる人間が存在するようになって初めて宇宙の存在が認識され、更に宇宙の諸物理現象が知覚できるようになってきた。

 物理的存在としての「宇宙」と精神活動を行える「人間」、このふたつが超能力が存在しうる大前提である。
 更に、人間が存在することにより宇宙に精神活動が誕生し、人間が関わる現象やその現象が顕現する場も更に複雑なものになった。
 超能力についても、人間が存在するから認識できるということだけではなく、人間の精神活動自体が超常現象を発生させる原因ともなり、それを知覚する能力も生じさせうる場となっている。

 人間の能力と可能性は奥深い。超能力もまたそれに関わっていると思われる。