003_Melon
メロンの紋様(果脈)


 ひとつ質問をしたい。
 メロンの果脈の紋様には何らかの規則性があるのだろうか。もし、無いとすればなぜ無いといえるのか。もし、有るとすればどのような規則性なのか。

 メロンの果脈は個々全て異なるが一見してメロンの果脈と判る特徴があり他の模様と異なる同種性を持っている。その模様の裏に潜む何らかのアイデンティティもしくは共通性とも言えるかもしれないが、このようなものがあるからこそメロン模様(と言わせてもらえれば)が顕在化していると考えるのが自然であろう。
 このアイデンティティは間違いなくDNAよりの指示と規制を受けているのであろう。
このようなことからすれば、冒頭の回答は「規則性が有る」となろう。
 別の思考方法もある。「規則性が無い」という証明法はない、ということより「規則性は有る」と言わざるを得ない、という回答である。

 一見無秩序に見える現象であっても、現象の表層、現象の起きている環境、現象を起こしている当体の変化のプロセス、その当体と環境との相互関係、その当体が存在している基盤、また、その基盤を成している成因、というように現象を徐々に深く探求していくことにより何らかの規則性の鼓動に触れることになってしまう。
 極限的に言い方をすれば、どんな現象でも宇宙規模の次元で見ていけば、宇宙そのものの性質から逃れることは不可能と思われ、宇宙そのものが純粋に無秩序でないかぎり限られた現象は規則性を内包すると言えよう。
無秩序であれば人間は存在しないことになり、無秩序であること自体が認識されない。(これは人間原理と呼ばれている)
 このような思考法に立てばどんなことにもどんな物にも「規則性は有る」ということになる。

 従って、質問の仕方を変えなければならない。メロン模様が現れる直接的な規則性はどのようなものなのか、というのが聞きたい質問である。
 もしできることならば、この規則性を数式化して、個々全てに異なるメロン模様を最小限の変動ファクター(要因)もその変動範囲を見極めることができると楽しい。
 なぜなら、それができれば、メロン模様をコンピュータグラフィックで作成することができるし、無数のバリエーションのあるメロン模様をデザインできるからだ。
 ひょっとしたら、スイカ紋様やカボチャ紋様とも共通性がみいだせるのかもしれない。

 どなたか分子生物学、位相幾何学、化学などに通じた天才にこの問題を解いていただけないであろうか。